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大型出力屋の印刷・後加工技術

2023.08.21

パネルの二つ折り加工とは?

お世話になっております。大型出力屋でお客様担当をしております、松本です。
今回はパネル加工の中の「二つ折り加工」に焦点を合わせてその概要と素材ごとの見え方をご紹介させていただきます。

  1. 二つ折り加工とは
  2. テープについて
  3. スタンドについて
  4. 素材別早見表
  5. 印刷面がマットコート紙の場合のテープの見え方
  6. 印刷面が短期塩ビシートの場合のテープの見え方
  7. まとめ

 

1.二つ折り加工とは

二つ折り加工とは大きな状態のパネルを二つ折りにして、コンパクトに折りたためられるようにする加工です。
パネルは完全に分割されており、折り位置を透明のテープで貼り合わせてあります。大型出力屋ではパネルの後加工のオプションの1つです。
1枚もので製作可能なサイズ(短辺1200×長辺2400mm)内でしたらどのサイズにも適用可能です。
また、基本的に二つ折りの位置は長い方の辺の中央で折って分割いたします。
※文字や重要なデザインと被る場合には調整可能です。

二つ折り加工のメリットとデメリット

二つ折り加工にはメリットもデメリットもあります。

■メリット
・大型パネルの配送料を削減できる
・1枚もので配送できないサイズでも配送可能になる
・パネルの持ち運びがしやすくなる

■デメリット
・パネルを分割するため切れ目が入る
・スタンドの種類によっては取り付けた後、二つ折りに戻すことができなくなる

二つ折り加工は配送持ち運びにおいて良さを発揮するため、特に大型のパネルとの相性がいいです。ただ、併せて注意点も複数あります。
以下ではより詳細なご説明をさせていただきます。

 

2.テープについて

①テープの貼り位置

二つ折り加工をご希望いただいた場合、貼り合わせ用の透明のテープは分割された位置が中央に来るように貼り合わせをして出荷いたしますが、テープを貼る面を「表面」と「裏面」からお選びいただけます。
※「テープ同梱」でお客様自身でお貼りいただくことや、「テープなし」にすることも可能です。

表面にテープを貼る場合
折りたたんだ時に印刷面が内側にくるので、折りたたんでいる際、印刷面に傷や汚れが付きづらくなります。
何度も持ち運びをされる方におすすめです。
しかし、テープが印刷面にくるため、テープを貼っていることが分かります。

裏面にテープを貼る場合
表面からテープが見えないため表面にテープを貼った時に比べて印刷面の見え方が綺麗になります。
二つ折りにはしたいけど印刷面の見え方が気になる…という方におすすめです。

②テープの種類

貼り合わせ用のテープはラミネートに合わせてお選びしております。
そのため表面テープ貼りの場合、マットラミネートのかけられた素材にはマット調の貼り合わせテープを、光沢ラミネートのかけられた素材には光沢調の貼り合わせテープを、というように極力印刷面の見え方が綺麗になるよう使い分けをしております。
ラミネートなしの場合は基本的にマット調の貼り合わせテープを使用しております。
※裏面テープ貼りの場合は全てマット調のテープを使用しております。
※テープの幅は2種類とも約4cmです。

3.スタンドについて

大型出力屋ではオプションとしてパネルの背面に自立用のスタンドをお付けすることができますが、二つ折り加工と併用する際にスタンドの種類によっては適用できないものがあります。
以下では、スタンドの種類ごとに設置方法とご注意点をご紹介いたします。

段ボールスタンド
段ボールスタンドは両面テープでパネルの背面に貼り付ける必要があるため、1度貼り付けると二つ折りの状態に戻すことができなくなります。
スタンドの貼り剥がしをしたい方や再度二つ折りの状態に戻すことをお考えの方には不向きですが、梱包サイズを小さくすることを目的に二つ折り加工をご希望で、その後二つ折りに戻す予定のない方には低コストで製作ができるのでおすすめです。

スチールスタンド
段ボールスタンドと同様に両面テープで貼り付けをしますが、スタンドにセパレート部分があるので、二つ折り位置に干渉しないように取り付けた状態でお送りいたします。
パネルを立たせる際には付属のL字の棒を差し込みますが、取り外すことで再度二つ折りの状態に戻すことができます。
※表面テープ貼りの場合にのみ適用可能です。

丸パイプスタンド
丸パイプスタンドはマジックテープで取り外しができる仕様のため、テープが表面貼りでも裏面貼りでもスタンドを外せば再び二つ折りの状態に戻すことができます。
ただ、マジックテープの粘着面は強力なためスタンドをパネルから取り外す際には、定規などの固く平らなものでマジックテープの接合部を切るように剥がしていただく必要があります。
※丸パイプスタンド自体を二つ折りにすることはできません。

 

4.素材別早見表

テープ貼りをする際に素材感をそろえた透明のテープを貼っているとはいえ、印刷面の見え方が気になる方もいらっしゃるかと思います。
そんなお客様のために素材とラミネートごとに該当する仕様が一目で分かる早見表を作成いたしました!

以下では素材ごとにパネルに「表面テープ貼り」をした場合の印刷面の見え方と「裏面テープ貼り」をした場合の印刷面の見え方をご紹介いたしますので、ご検討中のパネルと素材を照らし合わせて素材選定の指標にしていただければと思います。

  1. A-1 マットコート紙(マットラミ)+マットテープ
  2. A-2 マットコート紙(光沢ラミ)+光沢テープ
  3. A-3 マットコート紙(ラミなし)+マットテープ
  4. B-1 短期塩ビシート(マットラミ)+マットテープ
  5. B-2 短期塩ビシート(光沢ラミ)+光沢テープ

5.印刷面がマットコート紙の場合のテープの見え方

「マットラミネート」「光沢ラミネート」「ラミネートなし」の3種類のテープの見え方をご紹介させていただきます。
表面の素材は全てマットコート+7mm厚発泡パネルです。
※光の反射によってテープ部分が明るく見えることや暗く見えることがあります。
※他の素材になる場合テープの見え方が異なりますのでご注意ください。
※裏面テープ貼りの場合は見え方のご紹介のみです。

A-1 マットコート紙(マットラミ)+マットテープ

■表面テープ貼り
マットコート紙(マットラミ)+マットテープの場合、テープを貼っている部分の色が濃く見えており、単色部分が特に目立ちます。

■裏面テープ貼り

A-2 マットコート紙(光沢ラミ)+光沢テープ

■表面テープ貼り
マットコート紙(光沢ラミ)+光沢テープの場合、写真にテープが被っている部分は目立ちにくいですが、単色部分は目立ちます。
マットラミネートと同様に光の反射によってテープ部分の見え方が異なりますが、発泡パネルの中では一番テープが視認しづらいです。

■裏面テープ貼り

A-3 マットコート紙(ラミなし)+マットテープ

■表面テープ貼り
マットコート紙(ラミなし)+マットテープの場合、同じマットな質感の素材ですがテープを貼った部分の色が全体的に濃くみえており、3種類の中で一番テープが目立って見えました。

■裏面テープ貼り

6.印刷面が短期塩ビシートの場合のテープの見え方

「マットラミネート」「光沢ラミネート」の2種類のテープの見え方をご紹介させていただきます。
表面の素材は全て短期塩ビシート+3mm厚アルミ複合板です。
※3mm厚アルミ複合板に対応している素材の「塩ビシート」はラミネート加工必須の素材ですのでラミネートなしの場合の見え方のご紹介はありません。
※裏面テープ貼りの場合は見え方のご紹介のみです。

B-1 短期塩ビシート(マットラミ)+マットテープ

■表面テープ貼り
短期塩ビシート(マットラミ)+マットテープの場合、発泡パネルに比べてテープは目立ちにくく、色が濃く浮いて見えるような部分はありませんでした。

■裏面テープ貼り

B-2 短期塩ビシート(光沢ラミ)+光沢テープ

■表面テープ貼り
短期塩ビシート(光沢ラミ)+光沢テープの場合、マットラミネートの場合と同様に発泡パネルに比べてテープは目立ちにくいですが単色部分はテープが視認できます。

■裏面テープ貼り

7.まとめ

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
パネルの製作をご検討中の方の参考になりましたら幸いです。
ご検討の際、お見積もりのご希望やご不明点などございましたら、お気軽にご連絡ください。

■お問い合わせはこちら

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