大型出力屋

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2020.12.23

タペストリーとは? ┃ これを見れば吊り下げタペストリーのすべてが分かる! ~第一回~

いつも大型出力屋をご利用いただき、ありがとうございます。
お客様応対を担当しております、杪谷(ほえたに)と申します。

今回は展示会の装飾やお店の壁掛けメニュー表などでご注文をいただいております、
タペストリーについてご説明をさせていただきます。

全三回を予定しており、今回は入門編として、タペストリーとは?というところから、加工方法やタペストリー印刷ができる紙や布などの素材についてご紹介いたします。
通販で気軽に注文できるタペストリーですが、設置場所に合う仕様はどれか?という点について、少しでも参考になればと思います。

(第二回→タペストリーの最大サイズやデータの作り方等をまとめます。
第三回→最大サイズを超えたタペストリーや設置の仕方等をまとめます。)

  1. タペストリー印刷とは
  2. タペストリーの印刷素材は
  3. タペストリーの加工方法について
  4. パイプ・ひもについて
  5. タペストリーの素材別価格の比較
  6. まとめ

 

1.タペストリー印刷とは

大型出力屋商品にラインナップしております、タペストリーとは印刷物の上下の辺にパイプが通っていて、壁や天井から吊るして使用するポスターのようなPOPのことです。
タペストリーとは、本来鮮やかな糸で織り出したつづれ織りを壁掛けにしたもののことです。現在では、塩ビ系ターポリン生地(運動会の本部等に使用される、テント生地です。)や、ポリエステル系の布に大判インクジェットで出力したものが主流になっています。
住宅向けのインテリアや観賞用として利用されることもありますが、大型出力屋では、業務用としての店内POP、店頭幕、展示会装飾などで使用されるタペストリーを主に印刷・製作しています。店頭幕、店頭懸垂幕、吊り下げバナー、吊り下げポスター、吊り下げ看板シートもタペストリーと同義と位置づけしています。

タペストリー制作実例

こちらの写真は実際に大型出力屋にご注文いただいたタペストリーです。
神田北口診療所様からご注文いただきましたタペストリーは、診療所の案内や、診療所の診察時間が一目で分かります。

タペストリーのデメリット・メリット

■デメリット
①上下にパイプが通るので、巻ける方向が決まっていて梱包が大きくなる場合がある。
②パイプや上下の袋幅(ふくろはば)の都合上、1枚で作成できない場合がある。
③引っ掛ける場所がないと設置ができない。
④特に屋外ではパイプが風になびかないように注意して設置する必要がある。(下辺にロープを付けて重石に縛ることで多少風の対策になります。強風時はしまっていただきたいです・・!)

■メリット
①上下に通ったパイプのおかげでひもで吊るすだけでピンと張った状態で設置が可能(→ですので伝えたい情報やデザインをしっかり表現できます!)
②ポスターやパネルなどを壁に貼るタイプと比較して、傾き調整が楽。一人でも簡単に設置できます。
③場所の変更も自由度が高い。
④片付けの際には丸めたり折りたたむことで持ち運びの負担が小さい。
⑤素材次第で、屋内でも屋外でも対応できる。
⑥素材次第で、コストを優先して選ぶこともできる。

 

2.タペストリーの印刷素材は

タペストリーを作りたい場合、①印刷素材 ②加工方法 ③パイプ・ひも をお選びいただくだけで作成可能です。
(もちろん私たちからのアドバイス・サポートは無料です!通販サイトで購入するのは気が引ける・・・という方にも安心です。)

①印刷素材が決まれば、おのずと②③も決まる場合がございます。
まずは使用期間・設置場所ごとに9種類の印刷素材についてご紹介をさせていただきます。

・屋内用(設置目安:1-2年程度)

■厚手合成紙(+ラミネート)
厚手合成紙は、合成樹脂(プラスチック)が原料の、手では破れない強度のある紙素材です。印刷面はマット調で、料理や人物のお写真など、
コスト面や発色を優先される場合はこちらをおすすめします。
また、こちらはプラスで光沢ラミネート・マットラミネートをかけて作成することも可能です。
ラミネートは印刷面の傷や汚れを保護に役立ちます。

■耐久クラフト紙
パルプ(木材)を主原料とし、茶色がかった紙です。ナチュラルな雰囲気で表面はざらざらとしています。
タペストリーでも使用できるように裏面に特殊加工をしております。(合成紙と比べると金額は上がります。)

・屋内用(設置目安:2-5年程度)

■トロマット(布素材)
こちらは厚手のポリエステル生地です。ターポリンと比べて引き裂け強度が低いため、屋外での使用には向いていませんが、
軽く、折りたたんで持ち運びがしやすい利点があります。(折りじわは付きます。)

■トロピカル(布素材)
こちらもトロマットと同様ポリエステル生地ですがトロマットよりも薄手の生地です。透け感がございますので、設置場所の壁等、事前にご確認いただればと思います。
(無料サンプルにて実際に設置するご予定の場所の透け具合を確かめていただくと安心です。)

※布素材は色味がデータより若干濃く印刷される可能性がございます。

 

・屋外用(設置目安:1-2年程度)

■ターポリン(エコノミー)
運動会の本部等に貼られているような厚手のテント生地です。下記スタンダードターポリンと比べて耐久力は劣りますが、1-2年程度の短~中期のご利用でしたらこちらで十分かと思います。価格も抑えられますので、コストを抑えたい場合はこちらがおすすめです。

■両面ターポリン
こちらは光を通さない性質の素材で、裏も表も印刷が可能なターポリン素材です。(表裏別データでもOKです!)
ターポリン素材に発生しやすい生地のカール(巻き上がり)も起きにくい素材です。

屋外用(設置目安:2-5年程度)

■ターポリン(スタンダード)
エコノミーターポリンと比べて強度が強く、表面はツヤ感がございます。また、こちらは弊社取り扱いの生地の中で一番広い幅を印刷できます。(短辺2400mmまで)
大判のタペストリーを作成されたい場合、サイズによっては1枚もので作成できる場合もあるので、サイズについてお悩みの方はお気軽にお問合せください。

■メッシュターポリン(粗目)
名前の通りメッシュ状に穴の空いたターポリン素材で、最大の特徴は風を逃がすことができる点です。ビルの屋上や工事現場の足場等、風からの圧力を逃がしながら設置できます。粗目は約2mm角の穴が開いています。

■メッシュターポリン(細目)
細目は約1mm角の穴が開いています。粗目に比べてやや耐風圧は小さいですが、文字や絵柄の視認性を重視する場合は、こちらがおすすめです。

※※素材について、無料でサンプルをお送りすることが可能です。ご希望の方はこちらからお申込み下さい。
素材無料サンプルのご依頼はこちら

 

 

3.タペストリーの加工方法について

タペストリーには欠かせない上下のパイプですが、パイプを通す為には印刷面の上下に加工が必要です。
下記2パターンの加工をご紹介いたします。

・上下袋加工(じょうげふくろかこう)

こちらの加工は印刷面の上下の辺にパイプの通るトンネルを作る加工です。
先にご紹介した9種類すべてに対応できます。

袋加工の場合、上下のトンネルの中をパイプが通るので、正面からパイプが見えず、上辺・下辺いっぱいまで印刷を載せることができます。
袋部分はパイプが通る分膨らみますので、文字や細かい絵柄をこの部分にいれてしまうと視認性が下がりますのでデータ作成時に注意が必要です。
ご連絡いただければ、ご希望サイズのテンプレートをお送りできますので、お気軽にお申し付けください。

こちらの作成に使用するパイプは「塩ビ丸パイプ(えんびまるパイプ)」「スチールパイプ」です。
※パイプについては下記でご説明いたします。

 

 

 

・はさみ込み加工(はさみこみかこう)

こちらの加工は上下の辺をパイプにはさみ作成する方法です。
挟み込み加工は合成紙(+ラミネート)と耐久クラフト紙に対応しております。

はさみ込み加工は、割れ目の入ったパイプに印刷面を挟みますので、正面から見た時にパイプ全体が見えます。
上下袋加工と違い、パイプが抜けにくいので持ち運びの際にストレスがなく快適です。

こちらの作成に使用するパイプは「塩ビ割パイプ(えんびわりパイプ)」です。
※パイプについては下記でご説明いたします。

 

 

4.パイプ・ひもについて

大型出力屋でご用意しているパイプと吊るすための紐についてご紹介します。

■パイプ

塩ビ丸パイプ(えんびまるパイプ)

直径18mm・最大1800mmまで
屋内用のタペストリーに使用しております。

塩ビ割パイプ(えんびわりパイプ)

直径18mm・最大1800mmまで
厚手合成紙や耐久クラフト紙をご選択の場合はこちらのパイプを使用した「はさみ込み加工」によるタペストリー作成が可能です。

 

※塩ビ丸パイプ・塩ビ割パイプについては、横幅が長いタペストリーの場合、印刷面の重さによってたわむ場合がございます。
(弊社での検証では、W1500×H2000mmの厚手合成紙のタペストリーの場合、たわみは見られませんでした。長さが変わる場合、たわむ可能性があるので、心配な場合はご相談ください。)

スチールパイプ

直径25mm・最大2000mmまで
上記9種類のどの素材でも対応可能です。主に屋外用素材、横幅900幅以上の大きい布タペストリーに使用いたします。

塩ビパイプは軽く、コストも抑えられる利点があります。
ただ、ご希望のサイズによってはタペストリー事体の重さにより、しなる可能性がございます。
弊社では布素材で横幅900mmより長い場合(横幅901mmから)はスチールパイプを推奨しております。
スチールパイプは屋外での使用はもちろん、屋内用の場合も対応が可能です。特に屋外使用の場合は、パイプの両端が雨等の水濡れで錆が出る可能性がございますので、定期的な洗浄をいただくと綺麗な状態を保ちやすく長持ちするのでおすすめです。
※各パイプの最大サイズを超える場合も、ジョイントというパイプを繋ぐ金具でご対応が可能です!

 

■ひも

細ひも

太さ2mmのひもです。軽量な厚手合成紙・耐久クラフトやトロマット・トロピカルで塩ビ丸パイプを使用したタペストリーに使用します。

太ひも

太さ5mmのひもです。スチールパイプを使用したタペストリーに使用します。

ロープ

太さ8mmのひもです。スチールパイプを使用し、特にターポリン素材のような重量があるタペストリーに使用します。

※太ひもとロープについては切り口のほつれ防止のため、熱によるカット・処理をさせていただいております。

 

 

5.タペストリーの素材別価格の比較

タペストリー検討の際、印刷素材の特徴はもちろんですが、価格も気になりますよね。
同じサイズで印刷素材やそれに適したパイプ・ひもに変更した場合の金額の比較をしてみます。

例1.サイズ:W1000×H2000mm/枚数:1枚/屋内用タペストリーを検討中

厚手合成紙の場合→¥8,900(税別)
※加工:上下袋加工
※パイプ:塩ビパイプ
※紐:細ひも

厚手合成紙+ラミネートの場合→¥13,100(税別)
※加工:上下袋加工
※パイプ:塩ビパイプ
※紐:細ひも

トロマット(布)の場合→¥18,800(税別)
※加工:上下袋加工
※パイプ:スチールパイプ
※紐:太ひも

トロピカル(布)の場合→¥16,800(税別)
※加工:上下袋加工
※パイプ:スチールパイプ
※紐:太ひも

上記の通り、1番安く作成できるのは厚手合成紙です。発色がよく、また2-3営業日で発送が可能なので、納期に余裕がない時にもおすすめです。
また、ラミネートを厚手合成紙にかけることで、印刷面の傷や汚れの防止になります。
ラミネートはマットな仕上がりか光沢感のある仕上がりのごちらかをお選びいただけます。

厚手合成紙より長持ちさせたい、持ち運びのしやすさを優先されたいということでしたら布がおすすめです。
多少のしわなら、あて布をしてアイロンがけをすることで解消できるという利点もございます。

 

例2.サイズ:W900×H2000mm/枚数:1枚/屋外用タペストリーを検討中

スタンダードターポリンの場合→¥17,000(税別)
※加工:上下袋加工
※パイプ:スチールパイプ
※紐:ロープ

エコノミーターポリンの場合→¥11,300(税別)
※加工:上下袋加工
※パイプ:スチールパイプ
※紐:ロープ

メッシュターポリンの場合→¥22,100(税別)
※加工:上下袋加工
※パイプ:スチールパイプ
※紐:ロープ

同じターポリン素材ですが、スタンダードの方が高耐久で、厚みもございます。
長く常設することを想定される場合はスタンダードターポリンをおすすめします。
エコノミーターポリンは耐久力は劣りますが、コストを抑えられたい場合におすすめです。
風の強い場所に設置する際は風抜けのするメッシュターポリンがおすすめです。
メッシュ状に穴が空いている素材なので、細かい文字やデザインは潰れてしまいますのでご注意ください。
(文字の目安:粗目の場合:50pt程度、細目の場合:30pt程度を推奨いたします。)

 

6.まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。
第一回目として、素材や加工についてまとめさせていただきました。

タペストリーは、設置場所や作成サイズなどを事前にご確認いただく必要はございますが、
こちらをクリアできれば、持ち運びや設置の面で非常に手間が少ない商品です。
ご検討の際、一つでもわからない点があれば、ぜひお気軽にお問合せいただければと思います。
東京、大阪をはじめ、全国への配送が可能ですので、大型出力屋が少しでもお役にたてば幸いです。

第二回目はタペストリーの最大サイズやデータの作り方等についてご紹介いたします。

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