大型出力屋

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商品紹介

2024.03.30

光沢紙について

お世話になっております。大型出力屋でお客様担当をしております中村と申します。
今回は大型出力屋の紙素材として取り揃えている「光沢紙」について詳しくご説明をさせていただきます。
素材の特長や、他の素材と比較した結果をご紹介させていただきますので、素材選定の際にご参考にしていただけますと幸いです。

 

  1. 用紙素材の説明
  2. 光沢紙ご選択の際の注意点
  3. 他素材との比較
  4. 使用事例
  5. まとめ

 

1.用紙素材の説明

光沢紙はその名の通り半光沢調で、高級感のある雰囲気を演出できる紙素材です。発色が良く、色ムラが少ないため、写真などの鮮やかさを必要とするグラフィックデザインに適しています。以下で光沢紙の特長を、詳しくご説明させていただきます。
※チラシ印刷などオフセット印刷でよく使われる、「コート紙」と表面の質感が似ておりますが、実際には異なる素材になります。

■半光沢感のある仕上がり
表面が半光沢調のため、落ち着いたつや感があり、高級感のある仕上がりになります。半光沢調とは、写真用紙のような光沢感ではなく、ツヤ感が少し抑えられた質感になります。発色がよい仕上がりをご希望の場合に、おすすめとなります。しかし、照明の関係で、光の反射が起きる可能性があります。お写真を撮った際に、反射で白飛びしてしまう可能性がございます。

■発色が良い
印刷素材の中で最も発色が良く、色味の再現性が高い素材です。そのためデザインの内容が、人物や食べ物などの写真(グラフィックデザイン)で、鮮やかさを必要とする場合に適しています。また濃い色のベタが多い場合でも、マットコート紙と比べて色ムラが起きる可能性が比較的少ないのも特長です。

■比較的安価な素材
大型出力屋の取り揃えている紙素材の中でも、マットコート紙に次いで安価な素材のため、費用を抑えたい場合に向いております。

その他詳細は下記の通りです。

 

2.光沢紙ご選択の際の注意点

上記の説明の通り光沢紙は、多くのシーンでご利用いただけることや、発色が良く比較的安価なことからご注文をいただく機会が多い素材ですが、ご注文にあたって気を付けるべきポイントがあります。

■光の反射について
半光沢調のため、光の反射で印刷物が光飛びして、印刷面が見え辛くなってしまう可能性がございます。後加工で「マットラミネート」を追加することで、光の反射は抑えることができます。発色よく光の反射を抑えたい場合は、「光沢紙+マットラミネート」の仕様がおすすめになります。

■耐久性について
設置期間の目安は屋内常設で1ヵ月~3か月ほどですので、長期的な利用には不向きな素材です。また、紫外線による色褪せが生じやすい素材のため継続的にご掲示予定の場合には直射日光の当たらない場所をお選びください。

■発泡パネルとの相性
発泡パネル(スチレンボード)は気温や湿度の変化によって反りが生じるものですが、7mm厚発泡パネルの中で光沢紙との組み合わせは、パネルの反りの進行がマットコート紙に次いで2番目に早く、長期的使用には不向きです。パネルの反りについては、経過観察調査をした結果をブログにまとめておりますので、ご参考にしていただければと思います。

 

3.他素材との比較

紙素材として他によくご注文いただく素材は、「光沢紙」と「厚手合成紙」があります。以下ではそれぞれ用紙の発色や、見え方を比較した結果をご紹介いたします。

■マットコート紙
まずは、マットコート紙との比較です。

印刷機とインクはマットコート紙と同様のものを使っていますが、マット調の質感のマットコート紙と、半光沢調の光沢紙とではやはり見え方や発色に差があります。
お写真のような発色重視のデータの印刷には光沢紙を、文字の多いデータや日光・照明が直接当たることが想定される場所に設置をご検討の場合には、マットコート紙をご選択ください。

■厚手合成紙
次に、厚手合成紙との比較です。

厚手合成紙は、表面がマット調になります。光沢紙と同じく色ムラは出にくい傾向にありますが、印刷機やインクの種類が異なるため発色に違いがあります。
写真で分かる通り、厚手合成紙は光沢紙に比べて濃い色の箇所が若干薄く見えて、粒状感出る仕上がりとなります。光沢紙の方が、色味の明度がハッキリして、粒状感の少ない仕上がりとなります。

4.使用事例

仕上がりを発色良くするために使用した事例

光沢紙は発色が良いため、食べ物をおいしそうに表現することができます。写真が多く使用されているデータの場合は、色味の再現性が高い光沢紙がおすすめとなります。また、パネルとして中期的に(数か月~1年以内)使用をされたい場合は、表面に「ラミネート加工」を追加すると、経年劣化によるパネルの反りを多少抑えることができます。

人物の等身大パネルに使用した事例

光沢紙は、等身大パネル製作の際に、よくご選択をいただいております。最大で四角仕上げで1,200×2,400mm、変形カットありで1,200×2,100mmまでの大きさの等身大パネルを製作可能です。設置場所の照明の光で白飛びしてしまうことが懸念される場合は、表面のラミネート加工は「マットラミネート加工」がお勧めとなります。光の反射を押さえつつ、発色の良い仕上がりとなります。
※変形カットありの場合はラミネート加工が必須となります。(光沢ラミネート/マットラミネートのどちらでも問題はございません。)

大判ポスターとして使用した事例

短辺の最大印字幅は、1,450mmとなります。大判の1枚もので、短納期でのご対応が可能でございます。短期的なご使用であれば、ラミネート加工はなしでも問題なくご使用可能かと思われます。

5.まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素材選びについて、少しでもご参考になれば幸いでございます。
その他ご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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