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大型出力屋の印刷・後加工技術

2020.09.15

水性顔料インク:印刷の仕組みと特徴(「大型出力屋」出力オペレーターブログ)

こんにちは、「大型出力屋」大判プリント担当の竹澤です。
前回はラテックスインクの特徴や印刷の仕組みについて書かせていただきました。
(前回の記事はこちら
今回は、水性顔料インクの印刷の仕組みや特徴、弊社出力機の強みについてご紹介します。
大型出力屋ではこのインクを、光沢紙、マットコート紙、和紙の印刷に使用しています。

目次

  1. 大型出力屋の水性顔料印刷機・対応商品のご紹介
  2. 水性顔料印刷の特長
  3. 印刷の仕組み
  4. まとめ

■大型出力屋の水性顔料印刷機・対応商品のご紹介


大型出力屋の保有する水性顔料インクジェットプリンターはEPSON社「EPSON SureColor P20050」シリーズです。
メディア(印刷素材)の印刷幅は1500mmまで対応しています。

商品は、屋内用のポスターパネルに使用しています。

■水性顔料印刷の特長

・インクの滲みが少なく、鮮明に印刷ができる
・耐光性があり、色褪せしにくい
・無臭で屋内使用に適応

水性顔料インクの1番の強みは高解像度の印刷ができる点です。
水性顔料インクを使った印刷物は色ムラが出にくく、くっきりした印刷が特長で、グラフィックの印刷に向いています。
注意する点として、濃いベタのデータの場合は、色ムラが出てしまう可能性があります。
この改善策として大型出力屋では、
お客様のデータを確認し、色の濃いデータについてはインク量の調整やパス数を増やす対応で、ムラの少ない仕上がりにしています。
※パス数・・・同じ箇所を何回に分けてプリントするかの回数の事。 パス数が多い程綺麗に印刷できるがその分プリント時間が掛かります。
そのほか、マットコート紙では濃いべた塗りの面積が広いことで紙表面の水分量(インク量)が増え、表面が波うった仕上がりになる可能性があります。

また、染料は色素(インク粒子)が印刷素材に染み込み、顔料は色素が表面に残って定着する違いがありますが、
顔料インクの粒子は光に分解されにくく、染料と比較して耐光性に優れ、
変色しにくい特徴を持っています。そのため、光の差し込む窓の近くでも安心して使用することができます。
弊社の水性顔料インク耐性は、屋内使用で1年程度の短期向けとなっています。

大型出力屋の水性顔料インクジェットプリンターは、業界最高レベルの10色インクを採用しています。

10色と色が多いことにより色調領域が広く、また、クッキリとした発色をする顔料の特性を活かして、画像は立体感のある美しい仕上がりになります。
飲食店で使用する料理の写真のある大判ポスターや、個展用のグラフィック印刷のご依頼などで、顔料インクを使用しています。

■印刷の仕組み

  1. メディアの上に水性顔料インクを乗せます。
  2. 受理層に顔料が定着します。
  3. 乾燥させて、溶媒を飛ばします。
  4. インクが定着すると印刷完了です。

実際に、水性顔料インクの出力機を使って説明します。

メディア(印刷素材)を取りつけ、データを送るとすぐに印刷が始まります。

メディア表面の受理層に、顔料インクが付着します。

その後、インクを乾燥させてから加工します。乾燥時間はおよそ1時間程度です。

■まとめ

水性顔料インク印刷の仕組みと特徴について説明しました。
・インクの滲みが少なく、鮮明に印刷ができる
・耐光性があり、色褪せしにくい
・無臭で屋内使用に適応

大型出力屋が保有する大判出力機の中でも、水性顔料インクの印刷は色の表現性が非常に高いです。
また、水性顔料インクジェットプリンターで印刷した大判ポスターやパネルなどにラミネート加工などを施すことで、さらに耐光性が増し、掲示場所や期間の幅を広げることができます。

「大型出力屋」では様々な印刷物をご提案しています。弊社での印刷をご検討中のお客様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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